ライフストーリーからみるフィリピン在住コピーノにおける家族とジェンダー

「コピーノ(Kopino)」を選択するコピーノ(Korean-Filipino)たち

李 恩美

修士2年

グローバルスタディース

「コピーノ(Kopino)」とは、フィリピン現地で韓国人男性とフィリピン人女性の間に生まれ、そこに居住する子どもを指す。2008年以降、彼ら・彼女らが父親である韓国人男性により見捨てられ、非常に困窮な生活を送っているという指摘が相次ぎ、韓国で社会問題となった。既存のコピーノ研究は、韓国側とフィリピン側の研究者により「コピーノ問題」を提唱するか、指摘するという異なる方向から行われてきた。しかし、「フィリピンの家族への責任を取らない無責任な父親」への非難と、「捨てられたシングルマザーと婚外子」といった一方的なフレームによる接近は、父系原理を持つ韓国のジェンダー視点からも再考察される必要があるが、既存の研究ではジェンダーの視点を探ることが難しい。したがって本研究は、韓国とフィリピン、両社会のジェンダー観を探り、その中で「コピーノ問題」がどのように作られてきたかを再 考察しようとした。また、これまで重要視されてこなかったコピーノ本人の語りを用い、彼ら・彼女らのライフストーリーを分析することで、受動的な被害者ではない能動的な存在としての新たなコピーノ像を定義しようとした。

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